学生時代を終え、仕事の楽しさややりがいと同時に、社会の厳しさも感じ始める30代。
そんな30代の方の中には、新しい活躍の場やスキル・キャリア・待遇UPを求め、転職を視野に入れているという方もおられるはずです。
しかし、世の中にはやる気と経験を兼ね備えている30代の方を、積極的に募集している企業は数多く存在しますし、そんな企業と転職希望者を橋渡しする「転職エージェント」もたくさんあり、どこを選べばよいかわからないケースも。
そこで今回は、数あるおすすめの転職エージェントの中から、30代の転職・就職希望者におすすめのところを厳選し紹介いたします。
また、併せて30代の方に覚えていてほしい転職エージェントの選び方や、利用時のメリット・デメリットなども解説していきますので、最後まで是非ご覧ください。
30代におすすめの転職エージェント13社

一言で転職エージェントと言っても、そのスタイル・タイプにはいくつか種類があり、得意としている職業ジャンルや積極的に紹介してくる職種、登録企業が求めている人物像(キャリアやスキルの程度)などが異なります。
そこでこの項では、転職エージェントをいくつかのジャンルに分け紹介しますので、自分が望むスタイルの転職エージェントを見つける手掛かりにしてください。
未経験業種や総合型・転職エージェントおすすめ5社

30代で転職を考えている方の中には、全く未経験の職種・業界へチャレンジ精神いっぱいに飛び込んでみようという方もいれば、何らかの理由で正職員系系がなくフリーターとして生活してきたが、30代になったのを機に正社員を目指すという方もおられるでしょう。
そのような方々には、求人の業種・職種はもちろん企業規模も限定せず、さらに「未経験OK」の企業からの求人も広く請け負っている、「総合型」と呼ばれるスタイル・タイプの転職エージェントがおすすめになってきます。
エージェント名 | リクルートエージェント | マイナビエージェント | doda | Spring転職エージェント | エンエージェント |
求人数の多さ | 公開・非公開共に非常に多く、職種も多彩極まる。 | 非常に多い。 | 多い。 | 外資系・日系グローバル企業を中心に多い。 | 公開求人数は少ないが、非公開求人数はなかなかのもの。 |
サポート・アテンド力 | 非常に優れているが、担当者の当たりはずれ感が否めない。 | 親しみやすく相談しやすいと評判の半面、馴れ馴れしいとの批判もあり。 | アドバイザー主導で求職者の条件・希望に即した求人案件をアテンドしてくれる。 | 兼業型として、業界事情にたけた担当者が、タイムリーな情報提供でフォローしてくれる。 | 1人1人のユーザーを最後までセ金をもってアフターフォローする印象。 |
総合力(100点満点) | 90点 | 88点 | 85点 | 83点 | 87点 |
転職・就職情報の最大手はやっぱり頼りになる!「リクルートエージェント」

今回最初に紹介するのは、転職・就職をしたことがある方なら、一次は聞いたことがあったり、実際にお世話になったという方もいるであろう、BtoCビジネスの 国内最大手・株式会社リクルートが運営する、「リクルートエージェント」です。
運営会社名 | 株式会社リクルート |
タイプ | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | 公開求人数:153,041件 非公開求人数:204,609件(共に2021年12月現在) |
拠点所在地 | 東京本社・ 北海道支社・ 東北支社・ 西東京支社・ 横浜支社・ 宇都宮支社・ さいたま支社・ 千葉支社・神戸支社・ 名古屋支社・静岡支社・京都支社・ 大阪支社・中四国支社岡山オフィス|・中四国支社広島オフィス・ 福岡支社 その他、各地に転職shopあり。 |
特徴 | 公開・非公開求人数、利用者数ともに業界最大級。各業界に巨大かつ綿密なコネクションを構築しており、年齢・性別・希望職種問わない求人の網羅性はピカ一。 |
無料登録で職務経歴書エディター、面接対策セミナーなどの独自サービスを利用できるほか、他の転職エージェントが把握していない可能性も高い、20万件に及ぶ「非公開求人」を抱えているため、初めての転職を望んでいる方や、できる限り多くの求人情報を知りたいという方には特におすすめです。
また、公開・非公開合わせ40万件以上の求人を常時保有しているうえ、各業界の現状に詳しい担当者が長年の実績の中で培ったノウハウと独自マニュアルに従い、タイムリーな求人あっせんと適切なアドバイスをしてくれるため、未経験者や職種希望をはっきり決めていない方はもちろん、キャリアアップ・キャリアチェンジを考えている方も、ひとまず登録しておいて損はないでしょう。
2020年3月時点で、54万人という業界最多の転職支援実績を誇るなど、知名度・実績ともに他の転職エージェントをリードする存在であることに疑いの余地はありませんが、その分「キャリアアドバイザーの質にばらつきがある。」という評判が多いのが気になるところ。
特に、医療業界やIT業界のように、専門性が高い職種・企業の場合は、担当者のほうにもそれなりの知識が必要ですが、それに乏しいキャリアアドバイザーに運悪く当たってしまうと、希望通りの求人がなかなか紹介されないなんてケースもあり得ます。
キャリアアドバイザーの質に差があるのは、なにもリクルートエージェントに限ったことではありませんが、こちらは利用者・求人数ともにけた外れに多く、それに比例してキャリアアドバイザーの所属数や1人が担当している利用者数も多いため、その質についてネガティブな口コミとして目立つようです。
担当者の経験や知識の差はもちろん、いくらベテランの担当者でも相性が合わないケースも考えられるため、そんなときは遠慮なく担当者の変更を要望するようにしましょう。
20代~30代の転職回数が少ない方がターゲット!「マイナビエージェント」

続いて紹介するマイナビエージェントは、「わたしの(=マイ)ナビゲーター(=ナビ)になりたい」という願いから名付けられた転職・就職情報の提供やアウトソーシング事業などを手掛けている大手人材・広告企業の株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。
運営会社名 | 株式会社マイナビ |
タイプ | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | 求人総数79417件(うち非公開求人38436件)2022年9月27日現在 |
拠点所在地 | 北海道、宮城(仙台)、東京(京橋、新宿)、神奈川、京都、大阪、兵庫、愛知(名古屋)、福岡(博多) |
特徴 | 実は、過去にDS用ゲームソフトもリリースしたことがあるバリバリのIT系企業。若い世代に人気のIT・通信業界に強いコネクションと人材ソリューションネットワークを構築している。 |
転職エージェント事業者としては後発組の部類に入りますが、企業としての歴史は古く1973年に設立された毎日新聞社の関連会社・株式会社毎日コミュニケーションズとして創業され、現在の社名はその名残であるとも言われています。
マイナビエージェントが、「転職」という分野で勢いを見せ始めたのは2018年ごろからですが、運営元の株式会社マイナビは元来より新卒者向け就職情報の分野が強く、その名残からかGMOリサーチの行ったアンケートによると、20代の転職エージェント満足度第一位に輝いています。
前出したリクルートエージェント同様、職種を問わない総合型の転職エージェントで、企業担当の「リクルートアドバイザー」と、求職者担当の「キャリアアドバイザー」に役割が分かれている完全分業制を敷いています。
そのため、業界最大手のリクルートエージェントには及びませんが、非公開を含め8万件余りの求人案件を抱えており、もともとが大手新聞社グループの一員であったことや、ゲームソフトの開発やIT情報誌の発行などを行っていた背景もあり、IT・通信系企業の求人件数が最も多いようです。
若手をターゲットとしているだけあって、キャリアアドバイザー側の対応もややフランクで物腰や言葉使いもやわらかめ、受け止め方によっては「馴れ馴れしい。」と感じる方もいるようですが、「面倒見の良い先輩のようで気軽に相談できる。」と好印象を持っているユーザーも多いようです。
実はあの先輩もここでの転職組!?「doda(デューダ)」

続いて紹介するのも、テレビCMなどでその名前を聞かない日はないほどの大手で、求人数でいえばリクルートエージェントに次ぐ業界第2位の存在である「doda(デューダ)」です。
運営会社名 | パーソルテンプスタッフ株式会社 |
タイプ | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | 194910件(非公開求人を含む。2022年9月現在) |
拠点所在地 | 札幌・仙台・東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・岡山・広島・福岡 |
特徴 | 転職の代名詞ともなった存在。どちらかというと数より質と内定率で勝負するスタイル。 |
運営元であるパーソルテンプスタッフ株式会社(旧・テンプスタッフ)は、1973年に事務処理サービス事業者として設立された企業で1986年から人材関連事業をスタートし、以降株パソナやリクルートスタッフィングとともにアウトソーシング業界の中核を担ってきました。
転職情報誌のさきがけともいえる「doda(デューダ)」が創刊されたのは1989年のこと、創刊当初から今と変わらずない積極的な広告戦略でその知名度を上げ、転職すること自体を「デューダする」と呼ぶこともあるほど世間に広くその存在が浸透しました。
リクルートエージェント・マイナビエージェント同様、総合型・分業制の転職エージェントですが、前者が「多数の選択肢(求人)を提供して選んでもらうスタイル」なのに対し、こちらは「アドバイザーがある程度求人を絞り込んで紹介するスタイル」を取っています。
そのため、転職自体が初めてで、自己分析がイマイチできておらず、どんな転職先が自分に合っているかよくわからない…という方にはお勧めですが、自分のことは自分で決めたいという考えを持っている方にとっては、少々不向きかもしれません。
ただ、doda(デューダ)はもともとが転職情報誌だけあって、情報の収集・応募先企業の選定・応募・面接の日程調整まで、基本的に自力で行う「転職サイト」の側面も強く、いうなればエージェントサービスを利用できる転職サイトといった感じ。
会員登録時に、エージェントサービスの有無を選択できますから、自分の力だけ転職にチャレンジしたいという方は、エージェントサービスをつけなければOKです。
また、あくまで公開している中での話になりますが、リクルート・マイナビの求人が地方・郊外を網羅しているのに対し、doda(デューダ)の求人はやや都市圏に集中している傾向があるようです。
実は世界的総合人材サービス会社が運営母体「Spring転職エージェント」

続いて紹介するは、スイス・チューリッヒに本社を構え、世界60か国に5,000拠点を展開する世界最大級の総合人材サービス企業グループが運営している転職サポートサービスで、ともするとブランド名である「アデコ」のほうが有名かもしれません。
運営会社名 | アデコ株式会社 |
タイプ | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | 約18000件 |
拠点所在地 | 首都圏:東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX(南ウイング) 8F 関西:大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA 14F 東海:愛知県名古屋市中区栄3-18-1 ナディアパークビジネスセンタービル19F その他、札幌・仙台・つくば・岡山・広島・福岡に面接拠点有。 |
特徴 | 企業営業と求職者対応を一括で行う兼業制のため、BtoC間のミスマッチ・ミスリードが起こりにくい。 |
運営元が外資系大手であることから、外資系企業や日系グローバル企業などの求人案件に強さを発揮しますが、求人総数でいうと国内大手には到底及びませんが、年齢や経歴にこだわらず現時点のスキルを重視してくれる企業の求人が多いため、チャンスをつかみたい30代の転職組におすすめしたい転職エージェントと言えます。
また、企業営業と求職者対応を高い専門性を持ったコンサルタントが一括して行う、「360度式コンサルティング」という方法を採用しているため、「想像していた就職先ではなかった。」とか「聞いていた人材像と違う。」などといった、求職者と企業とのミスマッチが起こりにくいというメリットがあります。
特に、ITエンジニア・クリエイティブ、ライフサイエンス・メディカル系、EMCエンジニアなど、専門的かつグローバルでトレンドの変化スピードが速い業界への転職を希望している場合、業界事情に詳しいコンサルタントから最新情報を聞き出せるため、タイムリーな転職対策をとれると評判になっています。
ただし、Spring転職エージェントが保有している求人の多くは、事務職や営業職などのデスクワーク系が多く、製造業や運送業などの肉体労働系はやや少なめなので、「体が資本」というタイプの転職希望者にはやや不向きな転職エージェントと言えるでしょう。
サポート・フォロー体制の手厚さに定評あり!「エンエージェント」

大手転職エージェントは確かに求人数が多くて職種も選び放題だけど、多すぎて絞り切れずかえって転職活動が混乱して困るから、ある程度絞り込んだ求人案件をアテンドしてほしい…、と考えている方々のおすすめしたいのが最後に紹介する「エンエージェント」です。
運営会社名 | エン・ジャパン株式会社 |
タイプ | 総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | 公開求人数約1200件、非公開求人数約15000件 |
拠点所在地 | 東京オフィス:東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー35F 名古屋第2オフィス:愛知県名古屋市中区錦3-16-27 栄パークサイドプレイス10F 大阪オフィス:大阪府大阪市北区中崎西2-4-12 梅田センタービル9F 福岡第2オフィス:福岡県福岡市博多区博多駅東2-2-2 博多東ハニービル3F |
特徴 | 転職後3年間で計10回ものアフターフォローを企業・転職者の双方に実施することを公表している。 |
大手転職エージェントの公開している求人には、一流企業や人気職種がずらりと名を連ねていて確かに魅力的ですが、企業名などにつられて次から次へと紹介してもらったのはいいけど、選考で落ち続けて徐々に転職意欲がそがれてしまう…なんてことも起きないとは言えません。
一方、エンエージェントの公開している求人数は、取材時点で約1200件程度と、大手転職エージェントと比べてお世辞にも多い水準とは言えませんが、非公開求人数はその10倍以上にあたる約15000件も保有している点がポイント。
非公開求人は、その転職エージェントに登録して初めて名前が明かされ紹介される求人先ですが、この数が多いということは、各企業のホームページや転職サイトを自力で検索してもたどり着けない。登録者だけにこっそり教える求人をたくさん「隠し持っている」ということになります。
また、非公開求人はその企業ごと、特定の転職エージェント「1社だけに」求人依頼しているケースが多いため、必然的に応募者が絞り込まれ競争率が低くなり、転職成立となる可能性が上がってくるのです。
さらに、非公開求人の中には、即戦力・幹部クラスの人材を求めている求人案件も多数混じっているため、キャリアアップや待遇改善を転職のモチベーションや目的にしている方にとっても、この非公開求人の占める割合が高いエンエージェントはおすすめになってきます。
ただし、非公開求人はその待遇や職域などが高い分、企業側が求めている人材の経験・スキルの水準も高いため、登録したもののなかなか求人を紹介してもらえない、なんてケースに陥る可能性もあります。
正直、「どこでも構わないから転職したい!」とか「未経験の分野にチャレンジしたい!」とか、「30代フリーターだけど、一念発起して正社員を目指したい!」といった方は、求人案件の絶対数が多い大手転職エージェントと並行利用したほうが無難かもしれません。
キャリアアップ型の転職エージェントおすすめ3社

一方、一通り社会の仕組みが理解できるようになってきた30代に差し掛かると、「このままでいいのだろうか」と現状に不満を感じたり、「もっと自分のスキルを活かせる仕事・職域をやってみたい!」と考え始める方もいるはずです。
このように、キャリアアップを目指している方々には、自覚している者だけではなく、自分では気づけていなかった自分の能力・弱点などを的確に指摘し、さらに上のステージへ案内してくれる、優秀なアドバイザーのそろったキャリアアップ特化の転職エージェントがおすすめです。
エージェント名 | ビズリーチ | リクルートダイレクトスカウト | JACリクルートメント |
スカウト数の多さ | 普通 | 多い | 求人数約15000件 |
サポート・アテンド力 | 高い | 非常に高い | 高い |
総合力(100点満点) | 87点 | 91点 | 86点 |
どこにそんな人材が!「ビズリーチ」

今より高収入を得たい、高い地位で責任ある仕事がしたいと望む方にピッタリの転職エージェントが、「どこにそんな人材が!」というセリフが耳に残るCMの効果で、最近徐々に知名度を上げてきたこの「ビズリーチ」です。
運営会社名 | 株式会社ビズリーチ |
タイプ | ヘッドハンティング型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | 管理職や幹部など |
求人数 | ー |
本社所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-15-1 |
特徴 | 年収1000万円以上の求人が30%を超えるハイクラス転職専用エージェント。登録には審査に合格する必要がある。 |
年収1000万円以上の高収入・高待遇求人が全体の3割以上を占めており、各企業の中枢で大活躍している出身者多とがその評判をどんどん上げているため、さらにハイクラスな求人案件がビズリーチに依頼されていくという相乗効果が今まさに起きているようです。
他の転職エージェント同様、自分から手を上げてキャリアアップを目指していくこともできますが、基本的には所属しているしているヘッドハンターのスカウトにこたえる形で、転職活動を進めていくことになります。
条件の良い職場に効率よく転職できるのがメリットですが、ビズリーチではそのブランドイメージを守り、よりハイクラスな求人案件を獲得していくため、すべての求職者を受け入れるのではなく、登録審査に合格した方のみを受け入れています。
つまり、いくらビズリーチで転職活動をしたくても、登録審査に合格しなければ、求人を紹介してもらうこともサポートを受けることもできません。
なお、ビズリーチには、すべてのサービスを制限なく利用できる有料のハイクラス会員と、これまた有料ながらハイクラス会員限定以外のサービスを利用できるタレント会員がありますが、無料でも十分転職活動を進めることが可能です。
会員登録審査の基準は明らかにされていませんが、一定の年収やマネジメント経験などが主な基準になっているようなので、自分のキャリアに自信がある方は、是非登録審査にチャレンジして、ハイクラスな転職を目指してみてはいかがでしょうか。
待っているだけじゃチャンスは来ない!「リクルートダイレクトスカウト」

その名前でお分かりの通り、人材ビジネスのトップランナーであるリクルートが、ハイクラスな転職に特化して紹介・あっせん事業を行っているのが、このリクルートダイレクトスカウトという転職エージェントです。
運営会社名 | 株式会社リクルート |
タイプ | ヘッドハンティング・スカウト型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル |
求人数 | ー |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目9番2号 グラントウキョウサウスタワー内 |
特徴 | 転職決定者の平均年収950万円オーバー。自分から優秀なヘッドハンターを探す、受け身に偏らない転職活動を提案している。 |
総合型の転職エージェントは、そうは名乗っていても広く求人案件を公開している「転職サイト」の役目も果たしている面が強く、担当者の質よりも求人件数の多さや業種の豊富さなどが、選ぶ際の基準になるケースが多々あります。
一方、キャリアアップ型の転職エージェントは、企業と求職者をつなぐヘッドハンターやスカウトの質が、利用者の今後の人生を左右するといっても過言ではありません。
そんな中このリクルートダイレクトスカウトは、人材ビジネスのパイオニアにしてトップリーダーとしての経験と強固な企業コネクションを最大限に生かし、ハイクラス・ハイキャリアな方の転職先としての質はもちろん、数の面でも満足のいくだけの求人案件を提示してくれます。
結果として、「年収が数段アップした。」という喜びと満足の声が多数寄せられている半面、「スカウト件数は確かに多いが、希望に届くような案件はなかった。」という不満の声もちらほらと見受けられました。
正直、キャリアアップ・ハイクラス転職を目指している場合、どこの転職エージェントを利用したとしても、求職者側の経験やキャリア・スキルによって成果は異なると思われますが、前出したビズリーチは企業からの直接スカウトが、リクルートダイレクトスカウトはヘッドハンターを通してのスカウトが多い傾向にあるようです。
つまり、両者を併用することがもし可能である状況なら、希望待遇を見た企業側からの直接スカウトも、企業との調整を加味したヘッドハンターを介したスカウトも、効率よく漏らさず受け取ることができるのでお勧めになってきます。
アジアで活躍する人材を多数輩出!「JACリクルートメント」

年収600万円以上の転職や、役職・幹部・経営企画など企業の中核メンバーへの転職を望む方にお勧めしたい最後の1社は、シンガポールやマレーシアなどの振興アジア諸国にも拠点を構え、は外資・海外転職に特に強みをもった人材紹介会社・株式会社ジェイエイシーリクルートメントが運営する「JACリクルートメント」です。
運営会社名 | 株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント |
タイプ | キャリアアップ型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | オールジャンル(主に事務系職種) |
求人数 | 約15,000件 |
本社所在地・拠点 | 本社:東京都千代田区神田神保町1-105番地 神保町三井ビルディング14階 北関東支店・横浜支店・名古屋支店・静岡支店・大阪支店・京都支店・神戸支店 ・中国支店・福岡支店 |
特徴 | 企業の管理・経理・企画部門など、ホワイトカラー(事務系職種)を専門としている転職エージェントで、その分野では国内売上NO,1を誇る。 |
本来このJACリクルートメントは、年収500万円以上のミドル層向けの転職エージェントとして知る人ぞ知る存在ですが、最近は20代・30代の若い世代がキャリアアップを目指す際に、登録・利用するケースが増えているようです。
管理職や幹部クラスといったハイキャリア人材の求人に強いため、マネジメント経験があると非常に有利ですが、外資系企業やアジアに拠点を広げている日系グローバル企業とも深い関係性を構築しているため、英語やその他の言語が得意だという求職者にもうってつけです。
また、業界・職種的には、営業販売やIT・技術系エンジニア、経営・事業企画などのホワイトカラー(事務的職種)が得意なようで、海外出張や海外転勤・赴任OKという人材のほうが好まれる傾向にあるようです。
職種&業種特化型・転職エージェントおすすめ5社

もとより、学生時代「こういう仕事をしたかった」と希望を持っていたとか、毎日働いている中で「こんな仕事もあるんだ!」と新たな発見をしたなどきっかけは様々ですが、今の仕事とは異なる特定の職業・職種に転職したい、と考えてる方も多いでしょう。
そんな方々の場合、希望する職種・業界の求人に強い、職種&業種特化型の転職エージェントの力を借りれば、希望職種への転職実現が一歩も二歩も近づくはずです。
エージェント名 | ジャスネットキャリア | Type転職エージェント | クリーデンス | ワークポート | コトラ |
求人数の多さ(業種特化型として) | 多い | 普通 | 多い | 多い | 多い。 |
サポート・アテンド力 | 生涯にわたっての手厚いサポート体制が魅力。 | 就業場所や業種がマッチすれば抜群のサポート力を発揮。 | ファッション業界出身のキャリアアドバイザーが、トレンドや事情に即したアドバイスをくれる。 | 1に1人の地容赦に対するきめ細かく手厚い転職サポートが武器。 | 各業界で実務を経験してきた担当者たちが、高いマッチング精度で無駄のない転職サポートを行っている。 |
総合力(100点満点) | 88点 | 85点 | 87点 | 88点 | 86点 |
数字や計算に強い方ならココ!「ジャスネットキャリア」

職種&業種特化型転職エージェントとして最初に紹介するのは、経理・会計・税務・財務分野に特化して4000社を超える企業と取引を行い、累計5万人超の登録者を集めて気きた実績を誇る「ジャスネットキャリア」です。
運営会社名 | ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 |
タイプ | 職種&業種特化型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | 経理全般 |
求人数 | 2000件 |
拠点所在地 | 東京本社:東京都港区新橋四丁目1番1号新虎通りCORE 大阪支社:大阪府大阪市中央区南船場3丁目5番8号オーク心斎橋ビル8F 名古屋支社:愛知県名古屋市中村区名駅南1丁目3番18号NORE名駅3F |
特徴 | 経理のスペシャリストを目指すならココ。 |
どんな会社でも、むしろ会社の事業規模が大きくなればなるほど、経理や会計など「計算」を専門とする部署が全く存在しないところないといっても過言ではありませんから、選り好みをしなければたくさん転職のチャンスはあるはずです。
しかし、ちゃんと吟味して転職をしないと、低水準の待遇でこき使われる羽目になりかねないのも経理分野の弱点ですが、このジャスネットキャリア正社員・契約社員・在宅ワーカー・アルバイト・パートと勤務形態を問わず、好条件の求人案件を取り揃えているため安心です。
また、求職者のスキルやキャリアに応じた、転職に役立つセミナーなども随時開催しているほか、転職後のスキルアップ・独立サポートまで行っているため、経理のスペシャリストとして経験を積み上げながら、キャリアアップ・待遇改善などを生涯にわたって目指していくことも可能です。
業種だけでなく地域も限定している変わり種「Type転職エージェント」

続いては、20代の若者層向けの転職情報メディア「20’s type」や、女性向け転職情報サイト「女の転職type」など、各世代向けの転職・求職メディアを手広く展開しているキャリアデザインセンターの「Type転職エージェント」を紹介します。
運営会社名 | キャリアデザインセンター |
タイプ | 職種&業種特化型 |
対応エリア | 首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉) |
取り扱い職種 | 「管理・コンサル」「ものづくり」「IT・Web」「営業」 |
求人数 | 公開求人数:5644(2022年9月7日時点) |
拠点所在地 | 東京都港区赤坂3-21-20 赤坂ロングビーチビル 9F |
特徴 | 首都圏での転職希望に特化。 |
このType転職エージェントは、「管理・コンサル」「ものづくり」「IT・Web」「営業」といった職種・業界に特化した転職エージェントで、それぞれにジャンルに精通した専属チームが、悪く言うと「広く浅く」の総合型エージェントではなかなか実現できない、新鮮で役立つ情報てんこ盛りの手厚いサポートをしてくれます。
ただし、こちらで紹介される求人案件は、すべて首都圏の1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)に絞り込まれており、利用に必須の登録や担当者との面談を行う拠点に関しても、東京都内の1か所のみとなっているため、このエリア外での転職を考えている方にはお勧めできません。
とはいえ、取り扱っている業種・職種と対象エリアが限られている分、いい意味で「狭く深く」理想の転職先を探すことができるため、「何としても首都圏で働きたい!」と考えている方や、転職したい職種がある程度絞り込めている方は、効率的に転職活動を進めることができるでしょう。
ファッション・アパレル業界への転職なら「クリーデンス」

ファッション・アパレル業界にあこがれを抱いている方はとても多いですが、いざその第一線で働くとなるとほかの業種にはない独特のスキルやキャリアが必要になります。
そんな中、このフリーデンスは町の小さななセレクトショップから、有名ブランド・大手服飾メーカーまで、大小さまざまな2,800社以上の服飾関連企業の求人を取り扱っています。
運営会社名 | パーソルキャリア株式会社 |
タイプ | 職種&業種特化型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | ファッション・アパレル業界 |
求人数 | 掲載社数3400以上 |
拠点所在地 | 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27F |
特徴 | 全求人の70~75%が非公開求人であるため、登録しないと希望の転職先が見つからない可能性大。 |
在籍しているコンサルタントも、元職がファッション業界だった方やブランド出身者が多いため、転職にあたりどんな点を相手企業にアピールすべきか熟知していますし、単純にファッションのことを語り合うだけでも良い経験になるはずです。
ファッション・アパレル業界への転職に特化しているエージェントはそれほど多くなく、給仕数自体も豊富だとは言えない水準なので、「パソナキャリア」や「ファッショーネ」nといった、強豪の転職エージェントと併用するのもよいかもしれません。
やっぱりIT業界に強い?「ワークポート」

続いて紹介するワークポートは、2003年3月に設立した人材紹介サービス会社で、設立10年目を迎えた2014年からは職種・業種問わず幅広い分野の求人案件を取り扱い総合型として、大手エージェントに追い付けとばかりにその求人件数を増やしてきました。
運営会社名 | 株式会社ワークポート |
タイプ | 業種特化系総合型 |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | IT業界を主とした全業種 |
求人数 | ー |
拠点所在地 | 東京都品川区大崎1丁目2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー9F |
特徴 | 現在は総合型として運営されているが、やはりもともと専門だったIT/WEB業界で強さを発揮する。 |
ただ、総合型の転職エージェントとなって久しい現在も、設立より10年間専門としていたIT/WEB業界での知名度が高く、人材コネクションもやはり強いため、求人内容を見ても同業下院者がかなりの割合を占めていますし、担当者に対するネット上での口コミ・評判でもIT・WEB業界に対する知識が深いという評価が目立ちました。
IT・WEB業界での転職は、求職者のスキルやキャリアについて担当者がかなり具体的なところまで把握し、企業側に正確に伝えないとミスマッチが発生しやすいため、1人1人の求職者に対してきめの細かい転職支援を行う必要があります。
ワークポートがIT/WEB業界特化型として長年培ってきたサポート力は、やはり本業だった同業界への転職時により生きてくると考えたため、今回はIT・WEB業界への転職を目指している方にお勧めしたい、業種特化型転職エージェントの1つとして、あえて挙げさせていただきました。
専門性の高い職種へのハイクラス転職に特化「コトラ」

最後に紹介する「コトラ」は、IT・コンサル・金融・特殊製造業など、専門知識や深い経験・技術などを必要とする職種に特化しているだけではなく、その中でも経営の中核にかかわるハイクラスな人材を求める企業の求人依頼を主に請け負っている転職エージェントです。
運営会社名 | 株式会社コトラ |
タイプ | 職種&業種特化型(ハイクラス) |
対応エリア | 全国 |
取り扱い職種 | IT、コンサル、金融、製造業などの経営層が主体 |
求人数 | 12000件超 |
拠点所在地 | 東京都港区赤坂1-7-19 キャピタル赤坂ビル2階 |
特徴 | 単なるキャリアアップ転職というより、もともとキャリヤや地位が高い方が、より高みへ登っていくためのサポートをしている転職エージェント。 |
極めて、対象者が限定的な転職サポート事業を展開していながら、12000件を超える求人数を保有しており、30代の「ヤングキャリア」と呼ばれる世代にも対応した、魅力的で多彩な業種・業界の求人がそろっています。
アドバイザーたちも、元は対象の業界内で責任ある立場や好条件で実務を行ってきた経験者ぞろいなので、同様のハイクラス転職サービスを提供している、「コンコード」や「アンテロープ」などとともに、一ランク上の優秀なエージェントがそろっていると評判になっています。
ただし、専門職&ハイクラス特化型なので仕方ないかもしれませんが、「企業が求めている人材のスキル・キャリアが高すぎてついていけそうもない。」とか。「地方での転職活動には向いていない。」などという、ネガティブな評判が若干出ているのも確かなようです。
30代が知っておきたい転職エージェント選びのポイント

ここまで30代におすすめの転職エージェントをタイプ別に紹介しましたが、これでもまだ絞り切れないという方もいるでしょうし、紹介できなかった転職エージェントの中に、ぴったりとマッチするところがないとも限りません。
そこでここでは、30代の方が転職エージェントを選ぶ際、知っておきたいポイントを3つ挙げておきましょう。
ポイント1「保有している企業求人数・非公開求人の多さ」

総合型と呼ばれる転職エージェントや転職サイトの多くは、広告媒体や公式HPなどの中で「保有求人数の多さ」を盛んにアピールしています。
なぜなら、保有している企業求人数が多九ジャンルも豊富だということは、それだけその転職エージェント運営会社が、業界内に強力なコネクションや人材ネットワークを構築しているという証明になるからです。
特に、これまでフリーターとして働いていて、30代になったのを機に正社員への道を目指す方や、未経験の業種・障害への転職にチャレンジしようと考えている方にとっては、有効求人数が多ければ多いほど有利になります。
また、転職エージェントは宣伝媒体や公式HPではその数を明らかにしていない、「非公開求人」を一定数保有している場合があります。
有名企業や人気業界の場合、その求人を公開してしまうと応募が殺到して選考に時間がかかってしまいますが、急な退職や事業拡大に伴う人員補充を行う場合、選考に時間をかけていては事業に支障が出たりビジネスチャンスを逃してしまう可能性も。
そのため、広く求人を公開するのではなく、あえて非公開にしたうえで転職エージェントにある程度「希望する人材像」を伝えておき、合致した人材のみをアテンドしてもらう、という手法をとっているのです。
さらに、経営戦略上の理由で、募集要項や募集人数を含め求人活動をしている事実自体を、競合各社に知られないようにするため、あえて「非公開求人」という形で人材を集めているケースもあります。
つまり、非公開求人を狙って転職活動をすれば、有名企業や人気業界に転職する機会や、経営戦略上重要なプロジェクトにかかわるチャンスが得られるかもしれない、ということになります。
ポイント2「転職エージェントのタイプ・特徴を見定める」

例えば、「陸上競技」という1つのスポーツジャンルであっても、ハンマー投げややり投げのような投擲競技から、走り幅跳びのような跳躍競技もあれば、短距離走や長距離走もあり、それぞれに専属コーチやスペシャリストが存在します。
同じように、転職エージェントにも得意分野が存在し、「医療業界に転職したい!」という明確な目標があるのに、求人数が多くジャンルも幅広い総合型転職エージェントに登録しても、意味がないとまでは言いませんが、希望転職先と出会える確率は減ってしまいます。
ですので、あらかじめ転職エージェントが公開している求人やネット上での評判・口コミなどを下調べし、そのタイプ・特徴を見定め、自分が転職を希望する職種・業界に強い転職エージェントを選ぶべきです。
ポイント3「登録する転職エージェントを1つに絞り込まないこと」

先ほど、自分が転職を希望する業種を得意としている転職エージェントに登録すべきと述べましたが、そういう転職エージェントは世の中にたくさん存在しますし、総合型と呼ばれる転職エージェントが保有している求人にも、希望とマッチした会社が混じっているケースも多々あります。
また、「転職したい!」と強く思っていたとしても、まだ希望職種までは絞り切れていないという方も当然おられるはずですから、いずれの場合もこの段階で登録する転職エージェントを1つに絞り込んでしまうと、せっかくの「職業選択の自由」が狭まってしまうので懸命だとは言えません。
転職エージェントを絞り込むのは、希望職種と希望会社がしっかり決まってからでも十分間に合いますから、初めのうちは数社の転職エージェントに登録し、できる限り選択の幅を持たせた状態でいろいろな企業・業界の条件を確認しつつ、新たな就職先を探すようにしましょう。
なお、条件的に有利な転職先が多い「非公開求人」に関しては、それを保有している転職エージェントに登録しないと教えてすらもらえないので、非公開求人を狙い撃ちするような場合は、多くの転職エージェントに登録だけしておくのも手です。
30代で転職エージェントを利用するメリット

まずお断りしておくと、1つの職場に就職すれば最後までそこで勤め上げる「永久就職」という言葉が幻想に近くなって久しい昨今、30代になってからの転職・就職活動が遅すぎるということは、決してありません。
しかし、新卒者や20代の方の就職活動とは違う苦労や、年齢・経験の違いなどからくる高いハードルがあるのも確かです。
そこでこの項では、30代の方が自力での転職・就職活動を行うのではなく、転職エージェントを利用するメリットについて、整理してみたいと思います。
すべてのサービスを無料で受けられる

今回紹介したところを含め、ほとんどの転職エージェントは、転職に関する相談や求人探し、面接対策など幅広いサポート・サービスのすべてを「無料」で受けることができます。
なぜなら、転職エージェントは法律によって利用者(転職希望者)から、料金・手数料などを取ることを禁止されており、掲載している企業からの「広告料」や、転職成立時に企業側から受け取る「紹介料」で運営されているからです。
一方、キャリアアップ型の転職エージェントの中には、強固なコネクションを基に転職率の高いスカウティングや、面接などの本格的コーチングを提供する、有料プランを用意している転職エージェントも存在します。
有料プランを用意している転職エージェントを利用すれば、効果的なキャリアアップと年収アップを含めた待遇改善などが望めますが、有料だからと言って内定が保証されているわけではない、という点には注意が必要です。
在職中の転職活動が進めやすくなる

自力で転職活動をする場合、転職情報サイトや各社のHPにある求人情報、あるいはハローワークで公開されている求人情報などを確認し、募集要項や労働条件などを「自分の判断・価値観だけで」チェックして、応募先を決めるという手順を踏むことになります。
しかし、30代特に現在定職についている場合は、今の職場において任されている仕事をほったらかしにして転職活動にかかりっきり、というわけには到底行きませんし、仕事をおろそかにしすぎて何らかの処分を受けてしまったら、転職活動に悪影響を及ぼしかねません。
一方、転職エージェントを利用すれば、登録した内容に即した求人先をエージェントが紹介してくれますし、転職試験・面接の日程調整や履歴書の記入などにも適切なアドバイスをくれるため、転職に関する時間的・精神的負担を大きく軽減することができます。
第3者の目で自分の能力やキャリアを再評価できる

新卒のころであれば、面接で「やる気と元気は人一倍あります!」とでも伝えておけば、良いアピール材料になったかもしれませんが、即戦力として望まれる30代になってくるとそうもいかず、ほかの方にはない自分だけのスキルやキャリアのアピールが不可欠になってきます。
しかし、「自分はこんなことができる!」とか「こんなところが長所だ!」という点を、「自分の判断と価値観だけで」正確に把握し、それを他人に伝えるのは案外大変なものです。
その点、転職エージェントには、数多くの転職希望者を世話してきた「コンシェルジェ」や「キャリアアドバイザー」と呼ばれる転職・就職のプロが在籍しているため、利用者の良い点も悪い点も第3者としての冷静な目で評価し、これまでの経験とノウハウによって、良い点を伸ばせる転職先をあっせんしてくれます。
また、転職エージェントのコンシェルジェやキャリアアドバイザーは、プロの目線で耳を思わずふさぎたくなるような、あなたの弱点や問題点を指摘してくれることもありますが、いちいち目くじらを立てず、あくまでも転職のためだと割り切って、素直に耳を傾けるようにしましょう。
実は、新卒者の就職活動と異なり30代からの転職活動においては、「自分の弱点や欠点」を正確に把握しているという自己分析力を有していることや、それを克服しようと努力している又は努力していく姿勢をアピールすることも、成功につながる一つの要素になりえます。
転職エージェントの「弱点」とは

未経験の分野にチェレンジするにせよ、得意分野でキャリアアップを狙うにせよ、目的に合った転職エージェントを選ぶことができれば、理想の職場と出会える確率が広がってくるのは確かです。
ただ、非常に有益な転職エージェントにも「弱点」と呼ぶべきデメリットが数点存在するため、ここで注意喚起しておきたいと思います。
生活・仕事のリズムやペースを崩される

自力で転職活動を進める場合、特に現在第一線で働きながらのケースでは、責任もって今の仕事をこなしつつ、転職活動を行っていくことになるため、肉体的にも精神的にも相当な負担がのしかかってきます。
転職エージェントに登録すれば、その負担を軽減することが確かに可能ですが、その反面自分のペースで転職活動を進めることができませんから、これまで保ってきた生活や仕事の「リズム」をかえって崩されてしまう可能性があります。
また、転職エージェントは人材を求める企業と転職希望者の間に入って、円滑に転職活動を進める「潤滑油」の役割を果たしていますが、
- コンシェルジェやキャリアアドバイザーとの事前面談
- 希望やキャリア・スキルなどに即した応募先の選定
- 採用に向けた打ち合わせや相談・アドバイス
などを行う必要がある分、自力で転職活動を進めるよりどうしても再就職まで時間がかかってしまいます。
在職中の転職活動ならまだしも、現在失職中などで収入が安定していない場合、経済的理由から転職活動を継続することが困難になるケースもあり得るため、緊急性が高いときはその旨を事前に担当者へと耐えておいたほうがよいでしょう。
また、転職エージェントは利用者を企業に引き合わせ「内定者」が出て初めて、紹介料が発生して経営が成り立つため、いつまでたっても内定が取れない利用者にいつまでもかまっているわけにはいきません。
そのため、ほとんどの転職エージェントは無制限でサポートしてくれますが、中にはサポート期間について半年・1年など「期限」を区切っているところもあり、無制限であっても一定期間(3から4か月程度)経過しても内定が得られない場合、対応が後回し気味になるケースもあります。
転職は人生や生活を左右する重大な決断になるため、本来じっくりと腰を据えて行うべきですが、あまりに長く期間をかけすぎるとどんどん状況が悪化していく可能性もあるため、一応3か月程度を一区切りと考えておくのと同時に、複数の転職エージェントを時間差で登録しておくとよいかもしれません。
斡旋される求人が偏ってしまう可能性がある

あえて厳しい話をさせていただくのであれば、給与などの労働条件が良い職場や、人気のある職種・業界の求人は、離職者も少ないため中途採用者の求人数的にそもそも多いとは言えませんし、当然競争率も高くなってきます。
そんな中、無料ですべてのサービスを利用できる転職エージェントの多くは、内定者を送り込むことができた企業から受け取った紹介料で経営が成り立っているため、あっせんされる求人が「転職が決まりやすい職場・職種」に偏ってしまう可能性もゼロではありません。
そして、「転職が決まりやすい職場・職種」とは、
- 離職者が多い(社員の回転率が速い)
- 労働環境や給与の面で問題がある
- 職種・業界的に不人気で応募者が集まらない
などの場合もあるため注意が必要です。
このデメリットを回避するには、コンシェルジェやキャリアアドバイザーに自分の希望をしっかりと確実に伝えることが大切になるのと同時に、腰を据えて時間をかければ希望職種をあっせんしてもらえる可能性も増えてくるので、経済面など転職に時間を費やせる環境の整備も必要になってくるでしょう。
キャリアアドバイザーとの相性が合わないこともあり得る

本来、転職エージェントに所属しているコンシェルジェやキャリアアドバイザーは、相性や性格などに左右されず冷静かつ的確に利用者のスキルや可能性を評価してくれる、「プロ中のプロ」であってほしいところですが、残念ながらそんな彼らも一人の人間です。
そのため、担当者は良かれと思い、いろいろと細かくアドバイスしてくれているが、なんだか波長やフィーリングが合わず、こちらの要望していることや転職の条件などがうまく伝わっていない気がする…、なんてケースもあるようです。
また、コンシェルジェやキャリアアドバイザーとの出会いは全くの「運」で、実績・経験ともに豊富で相性ばっちりの担当者にあたることもあれば、経験が浅く知識も少なくて的確なアドバイスをもらえないし、相性もイマイチ合わない担当者に出くわしてしまうケースもあります。
さらに、中には過去に質の悪い転職希望者を紹介したなどの理由で、企業からの評判がすこぶる悪い担当者が紛れ込んでいることもあるため注意が必要。
ただし、運営元にメールなどでその理由を添えて要望すれば、コンシェルジェやキャリアアドバイザーの変更も可能なので、多少罪悪感を覚えるかもしれませんが、よりよい転職先を見つけるためだと割り切って、担当替えを依頼するのも手です。
30代向けの転職エージェントに関するよくある質問
- Q30代フリーターからの転職活動は厳しいですか?
- A
フリーターとは、アルバイトやパートなど「正社員ではない状態」で生計を立てている方のことを指し、20代のころであればともかく、30代になってフリーターとなると転職(正社員としての就職)は難しいのではないか…、と不安を感じている方も多いと思います。ただ、結論から言わせていただくと、30代フリーターからの転職は「楽勝でいつでも簡単にできる!」とまでは言いませんが、「厳しくてまず無理だ。」なんてことは絶対にありません。もっというと、フリーターとはいえ仕事の対価としてお金を得ていた「経験」があるわけですから、企業としても責任ある仕事と機会を与えれば、対価なりの仕事をしてくれるはずだ、という一定の計算ができます。また、アルバイトやパートであっても、同僚や上司・雇用主とも連携して仕事を進めてきたはずなので、ある程度の「コミュ力がある」と判断することもできます。ですので、フリーター生活の中で培った経験やスキルをしっかりとアピールできさえれば、30代フリーターからの転職も十二分に可能です。とはいえ、自分のそういった面を企業に的確に伝えることや、30代フリーターで正社員採用を積極的に行っている企業を見定めることは簡単ではないため、やはり情報やノウハウを持つ転職エージェントの力を借りるべきです。
- Q30代から未経験の職種に転職したいです。可能ですか?
- A
はい、可能です。人はだれしも、今の状況に不満を感じ、新たな可能性を模索するタイミングが訪れるもので、未経験のジャンルにチャレンジするタイミングに、実は早いも遅いもありません。むしろ、60歳定年制がくずら去ろうとしている今となっては、30代なんて「若手」の部類。未経験の職種であっても十分活躍できますし、少子高齢化で人材不足が顕著な中、30代のまだまだ若いフレッシュな労働力を求めている企業もたくさん存在します。ただし、「今の仕事に嫌気がさしたから…。」とか、「心機一転再出発をしたい。」なんて理由だけでは、企業側もなかなか「はい、そうですか。」と受け入れてはくれません。どんな職種へのチャレンジであれ、「これまでの経験をどう生かしていくか。」や「これからどのようなスキル・キャリアを積んでいきたいか。」を明確に伝え、その企業にとって貴重な戦力となりうる人材であることをアピールすべきです。そしてこれまでのキャリア・スキル分析や、これからのキャリアビジョン構築に悩んでいる場合は、豊富なノウハウを有する転職エージェントの門をたたいたほうが、効率的に転職活動を進められるでしょう。